ブランドらしきものができかけている。または弱いけれどもブランドが出来ているという段階で考えなければならないことは早急に「ブランド基準」を作らなければならないということです。
特に地域物産などのブランドは職人仕事の成果が商品となっているわけですが、ほとんどの職人仕事は原料の素材選びから、製作の手順や技術も、そして良品とハネ物(B品)の選別も多くが暗黙知となっていることが多いのです。要は職人やその会社の目利きの結果「良い」「悪い」が判定されているわけです。
結果としてすばらしい商品が出来ているのですが、最近では機械や生産方式の改良によって類似品や大量生産品が出回るようになっており、目利きができない普通の消費者にとっては、何が良いもので、何がそうでないものなのかはわからないのです。
そこでブランドを確固たる物にするためには、自分たちが作る商品に関しての「物づくり基準」や「仕事の物差し」をわかりやすく提示しなければならないということです。言い換えれば消費者にわかる言葉で、“私たちはこういう物を決して販売はいたしません“という風に言って自分たちの価値基準に満たない物がどういうものかを説明していかなければならないのです。
つまり自分たちの暗黙知の中の重要部分を形式知として表現しなければならないということなのです。
あわせてやりたいことが物づくりのストーリー化です。自分たちが物差しに合致した商品を作るために、原料探し、製法・製造段階、検査・検品、保存、梱包・出荷にどれだけ凄い思い入れで商品作りに取り組んでいるのかを物語化して語るわけです。
つまり「こだわり」というものですが、何にこだわって何を守り続けているのか、守るためにどのような手間や苦労が必要なのかを語るわけです。少し、恥ずかしく感じるかもわかりませんが、この“自分たちがプライドを持って語る部分”がお客様の共鳴を引き出し、ブランドのロイヤリティにつながるわけなのです。
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- ブランド作り④ ハードルを下げずにブランド基準を作る from 経営コンサルタント 岡 聡