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流通革命のウソ―これからの経営ノウハウ (1978年) 解説

流通革命のウソ―これからの経営ノウハウ (1978年) (日経流通ブックス)


流通革命のウソ―これからの経営ノウハウ (1978年) (日経流通ブックス)

おすすめしたい方→マーケティングを正統的に勉強したい方 ☆☆☆☆

<表紙説明より>
〔連戦連勝・船井セオリーの神髄〕
増大する流通人口、慢性的な生産過剰、大型店紛争-なぜ流通革命は実現しなかったのか?理論や常識が通用しない低成長時代の激烈は競争を勝ち抜き、あなたの店を一番店にする実践的ノウハウを教えます。

船井幸雄先生が日本の流通業に大きな影響を与えた林周二著流通革命―製品・経路および消費者 (1962年) (中公新書)を正面から検証。その功績と問題点、なぜ日本では林周二先生が予想した流通革命が当時発生しなかったかを数値データをもとに論理的に説明した。

大胆な切り口で日本とアメリカの流通構造の違いを説明している。その視点は流通業という業界を分析する以前に日本のおかれている現況からマクロな視点で分析し、林周二先生が見逃していた問題点を指摘する。その主要な論旨は産業別の就業人口の推移を分析すれば、第三次産業は今後も第一次、第二次産業からの就業者の受け入れをせざるをえないこと、そして日本は既に物余り、物的ムダを中心にした経済になっており、その現状を一足飛びに変えることはできなかったわけだということである。

ドキッとするような書名から連想される過激な問屋不要論批判などではなく、サービスや情報を中心とした第四次産業時代が確実に到来すること、それまでの間に第三次産業は何に取り組んでいかなければならないかの視点が鋭い。

アカデミックな雰囲気が感じられ日経流通ブックスからの出版が”らしい”。船井幸雄先生が気鋭の流通コンサルタントであったことがわかる書籍。また”省力化、省在庫、しぼりこみ”がなぜ経営不振をまねきやすくなるのかを説明する姿勢は凛とした船井幸雄先生の一番店理論への自信が感じられる。同時に大商圏商法と小商圏商法を分析し積極的な店舗を続けざるをえない小売業がどのように商圏をとらえなければならないかも詳細に説明。出店流通業界に身をおく人間が読めば流通業の歴史と未来がなるほどとわかる良書だと思う。

  • 作成:2009-08-19 (水) - 岡 聡コンサルタントブログ
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