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農業を産業化したい!

26日は東京の丸の内、27日は五反田の船井総合研究所で2日連続の農業ビジネス勉強会でした。27日は10月17日号の東洋経済でも紹介された話題の「みずほの村市場」の代表の長谷川久夫社長をお招きして10億円超を目指すファーマーズマーケットの経営哲学と視点をお話いただきました。

長谷川社長は全国直売所研究会会長も勤める実践農業家で、いばらき農業改革研究会委員、茨城県農業担い手育成推進協議会委員、茨城県農業経営士会協会県南支部会長でもあります。そして今やテレビ、雑誌に引っ張りだこの経営者です。それはみずほの村市場という人気のファーマーズマーケットを平成2年10月に立ち上げ、農業をダメにしたのは「農家である」と説き、生産者に対して「生産者ではだめで経営者になれ」と話す異能経営者だからです。

自身が経営する「みずほの村市場」はファーマーズマーケットの常識に反し、たった40人あまりの生産者で平成20年7月期には売上高5.9億円をたたきだしています。日本国内では20億円を超えるファーマーズマーケットが出現していますが、みずほの村市場はとてもユニークです。どうユニークかというと、1日売上高が1万円を達成しない場合はペナルティをとる、つまり年間365万円の売上高、15%の手数料を差し引いても280万円あまりの収入を生産者が達成することをノルマとしているのです。このノルマを達成し農業専業で飯が食えるという環境を提供するという志をもった農業ビジネス経営を実践しているのだから驚きです。さらに驚くのは通常のファーマーズマーケットがスーパーマーケットなどの販売価格の3割引を基本としているのに対してみずほの村市場の価格は決して安くしていないのです。

よく考えてみれば、国産で顔が見えるという付加価値だけでも偽装や輸入農産物が豊富な現代では相当な付加価値なのですが、農家はそれを武器にはしていないのが現実です。そこに早くから気がついた長谷川社長は農業の現場の真実を伝えることで、お客様に「高くても喜んでもらえる価格」で販売していくという環境を作り上げたわけです。

ファーマーズマーケットを人気商売としてではなく、「日本の農家を救う最後の手段」として考えるわれわれ船井総合研究所の農業ビジネス専門家チームにとってもとても勇気をいただける講演でした。テープを聞いていただければわかりますが感動します。こんな農家がいらっしゃる真実をわれわれはもっと声高に伝えなければならないと背筋が伸びました。「農業を産業化したい!」こころからの声として再確認できた一日でした。

準備ができればCD販売を開始しますので柔軟な経営者の視点をぜひお聞きください。

「みずほの村市場」のHP
http://www.mizuhonomuraichiba.com/

セミナーの詳細は以下のリンクをご覧ください。
◎10月27日に実施したセミナーの詳細
http://www.funaisoken.co.jp/site/seminar/semina_1252920490_0.html

  • 作成:2009-10-27 (火) - 岡 聡コンサルタントブログ
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