11月18日にファーマーズマーケットの視察クリニックを開催しました。空前の農業ブームの中で、日本の農業活性化のひとつとしてファーマーズマーケットがあり、問い合わせも非常に多いので具体的に見ていただこうという企画です。
当日は関西地区で2店舗見学させていただきました。1軒は大阪府茨木市にある農事組合法人見山の郷交流施設組合です。こちらのファーマーズマーケットの理念は強烈で、売上作りよりも都市住民と農家の交流を使命ととらえ、店内の商品に関しても現在205名の出荷者だけに限定し、実質的に約80名ほどの出荷者、わずか売場面積約20坪で売上高が約1億を超えるファーマーズマーケットになっています。
このエリアは果物が採れないエリアであり、特定の野菜と米を中心に商品展開をしています。そのような条件のため加工品展開には特に注力していて米粉を使ったパンや味噌、漬物の展開、そして驚くのは季節の野菜を使ったジェラート販売まで行っている。季節の野菜だけではなく自家製の味噌を使う味噌のジェラートまでやっている。また飲食展開もやっており、見山の郷de愛定食という朝獲れの山菜などを使ったご飯ものも人気です。原料を国産の大豆にした豆腐も人気ですが、国産の大豆確保は難しいため、組合員に割り当てまでして作っている執念にも驚かされました。
水車を配した店舗は収穫祭などのイベントも豊富で大阪の都市近郊店舗としては注目の的です。
次に向かったのは和歌山のめっけもん広場です。こちらは日本を代表する店舗ですが、私自身も色々なお手伝いをさせていただき思い出の多い店舗です。最近では20億を超えるファーマーズマーケットも全国的には多く育ってきていますがこちらは商品の大半が野菜、果物、花卉であり、取り扱い品目が幅広い道の駅的なファーマーズマーケットとは違う、大御所です。展開は和歌山の紀の里農協さんですが、毎日毎日、全国から見学のある大人気のファーマーズマーケットです。
よく知った店舗ですが、まず驚かされるのがその成長意欲です。毎年、毎年新しい試みにチャレンジしているうえ、イベント企画の立案にも熱心です。和歌山県だけでなく近郊の大阪南部からの来客も多いのですが、その買い物の量にも圧倒されます。リピーター作りにも成功しているのでスーパーでも昔ほど売ることができなくなっている「みかんの箱売り」などもへっちゃらです。またJA連携している日本各地の農協さんから旬の果物、野菜が届き、一年間を通じ自信をもって売れる農産品が数多くそろっています。実際に店舗をご覧になればわかるが、店内放送で店長が熱心に毎日、お勧め商品の放送をやって大量のお客様をさばいている姿は感動物です。今回の見学者も一様に目を丸くされていました。
http://www.ja-kinosato.or.jp/01_mekkemon/
今回は上記2店舗の見学でしたが、今後、勉強会を開催し定期的に全国の面白いファーマーズマーケットや関連店舗を見にいく予定です。元気な農業の現場を見たい方はぜひ勉強会、視察クリニックにもご参加ください。また、個別店舗視察などのご希望があれば気楽に声をかけてください。楽しいコーディネートをいたします。
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- ファーマーズマーケット視察クリニック2009 from 経営コンサルタント 岡 聡