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仕事が無いなら海外へ! 

今回は刺激的なタイトルをあえてつけました。ただ今回の文章は現在の社会の閉塞感や雇用不足になる新規大卒者の就職率低下などを論じようという大それた目的があるのではなく、われわれ船井総研の若手社員を見ていて思う話からの考察なのです。

私たち、船井総研はまったく自由な社風の会社です。新入社員は入社後、一定期間の所属チームローテーションを行います。約2年間業種やテーマに取り組む数十のチームに新入社員はほぼ自動的に配属されるのです。その2年間のうちに所属チームだけでなく全社で誰が何のテーマで仕事に取り組んでいるのかをつかみ、自分自身が何のコンサルタントとして自立していくかを定めるのです。この作業が新入社員にとってはとても難しいことなのです。まず自分探しを行い、自分が数年間または一生取り組んでいくコンサルティングのテーマを決定していくことになるからです。第二の就職活動のような話です。

一般的に日本の就職活動は実際には就社活動といってよく、なんとなく「あの会社に入りたい」と考えて就職している人がとても多いからです。中途入社の私は「出身の衣料品業界以外のコンサルティングで食べていきたい」と考えて転職しましたが、中途の私でも最初は自分の専門テーマを見つけるのに苦戦したからです。やりたいことと食べられることとは違うのが常だからです。

そのような過程を経て専門テーマや業種を決めても、実際に自分自身が仕事を獲得するか、リーダーをはじめとした先輩が仕事を獲得するかしないと仕事は回ってきません。早く自立するためには受注力を高めることが必須なのが一種の士業でもあるコンサルタントの厳しい現実なのです。

仕事が多いチームに配属された人間は能力はともかく、やらねばならない環境に磨かれ、急速に伸びることが多いのです。船井総研は創業者の船井幸雄先生をはじめ歴代のコンサルタントが数多くの仕事をこなし、若手にも現場体験を数多く積ませることで伸びてきた会社なのです。その体制でコンサルタントが約450名まで増えました。

ところが、一昨年のリーマンショック後、一部の業種は経済の大幅な変化から仕事が急減しました。当然、力のあるリーダークラスの仕事はあまり影響を受けませんが若手の仕事が減りました。そのため、目先に取り組まざるをえない仕事が減って、空いた時間に同僚と今後どんな仕事に取り組むか、何を自分の専門テーマにすべきかなどを社内で論議する時間が増えます。

長くなりましたが、ここからが今日のお話です。私はそういう話を社内で論議しているのが正しいのかなと思えて仕方ないのです。その理由はいくら論議をしてもそれは悪くいうと机上の空論なのかもしれないと思うこと、先輩社員はそういう議論がなくても育ったからなのです。忙しい中で育った先輩社員は、学生時代とはまったく異質の体験の中に放り出され、毎日驚いたり困ったりする生活の中で自分自身覚悟を決め、目の前の仕事に取り組んだはずです。

私は異質な体験を数多く経験すること、覚悟を決めることがコンサルタントとして成長するためにはとても大切なことだと思うのです。この会社のために全力を投じようという覚悟が決まっていないコンサルタントと付き合うクライアントはまずいないはずなのです。

だからこそ、時間が空いたら、私は若者には「積極的に海外へ行こう」と言うのです。今もバンコクのホテルでこの文章を書いていますが、すでに120回以上海外に出て思うことは「日本の常識は世界の非常識」。日本人はまじめなので何でも正面から捉えて悲嘆したり苦悩したりするけれど、世界中の中で日本人ほど恵まれている国民はそうはいないと思うのです。貧しい国の人でも目はキラキラと輝いて笑顔の人はたくさんいます。また日本のトレンドとは違った消費環境や日本人の想像以上の日本ブームなどにも目がいきます。そのような事実を知るために、社内で議論するよりも短期間の弾丸旅行でも海外へ若者はいくべきなのです。そういう中で体で納得したことの方が身につきますし、一次情報として話をしても喜ばれます。そういう経験を船井総研の若手にもっと積んでほしいなと思います。意外と思われるかもしれませんが、船井総研の場合、自分が意識しないと海外の仕事の受注や海外出張、海外旅行は忙しすぎてなかなか実現しないため、本当に要注意なのです。

もちろん、海外に行くと日本の低所得、ハンデを挽回できない環境を打破するために国外脱出して元気に日本人旅行者や日系人のために働いている人に多く会います。日本の国内で仕事が無い、食えないというなら本当に国外に飛び出して活路を見つけるのもこれからの時代は悪くないはずだと思います。そういうことを国外に出る時に毎回感じるのです。私の個人的目標は死ぬまでに海外300回渡航です。海外クリニックも含めていますので、興味のある方は一緒に海外に出て異質体験を楽しみましょう。お声をかけて下さい。

JALの法的整理が始まります。会社更生法によって公的資金が投入され、再生が始まる予定です。マスメディアで連日騒がれており、ワイドショー的な話題としては興味深いこと多々あるのですがコンサルタントとしては複雑な思いです。

  • 作成:2010-01-26 (火) - 岡 聡コンサルタントブログ
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