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経営者が目の前のチャンスを掴む覚悟 

時代の転換点と呼ばれる今、環境と事業構造も大きな変化を迎えている企業が多いと思います。そういう時代だからこそ新しいチャレンジをするということが重要だと意識しようというお話を続けていますが、そういうチャレンジをクライアントの企業と続けている事例から、さらに詳しく説明しましょう。

企業も個人も新しいチャレンジが必要な時代になってきていることは”頭ではわかっているはず”なのですが、実際にどう考えて、どういう取り組みを行っていけばよいのかということが問題になります。そういう部分がコンサルティングを依頼される中で、一番の肝となるところだからです。今回は順番にご説明しましょう。

1)既存事業の改善ととらえず新規事業として捉える
既存事業に力のいる新規事業の立ち上げを既存事業の傍ら、時間の余裕がある時に考え、準備をするというような動きは問題があります。同様に、いくら商品関連や顧客関連で関連性があるように見える新規事業でも既存部隊の業務改善で対応しようという風に考えていると、いつまでもあるべき姿の商品対応も営業体制も作れないものです。ゼロベースでどういうビジネスモデルを構築すればよいかを考えることが重要です。

2)責任者にはトップリーダーを配置する
新規事業が立ち上がらない原因の多くが手間も時間もかかる新規事業の準備に情熱を傾け、離陸させるだけの能力を持っている”力がありリーダーシップがとれる高い能力を持つトップリーダーを配置する”必要があります。社内で割ける適当な幹部がいない場合は、経営トップが自ら取り組むことが重要です。もちろん、新規事業は次代のリーダーを育成する土俵としてもとても有効ですから、時期経営者や時期幹部候補の実績作り、自信作りのために利用することも重要です。その場合でももちろん覚悟を決めて事に当らせることは言うまでもありません。

3)既存事業の部分で失くす、止める部分の覚悟を行う
既存事業の中には成熟している事業、成長鈍化している事業が存在しているはずです。持続的継続的な企業成長を考えるためには、伸びる分野で収益率が高い分野に経営資源を重点投入することが重要なのです。プラスして船井総研では独自固有の長所を発揮して競合に追いつかれない一番状態になれる分野を強化することを重視するわけですから、今後力を入れても一番を目指せない分野や一番であっても成長性が鈍化している分野を持っているなら、その分野で獲得した利益は新規事業の開発費に投入することが重要なのです。そして機をみて衰退している既存事業(既存店舗も同様)は部分部分、撤退・事業停止していかなければならないのです。

4)他部署の責任者に全面的に応援するように指示する
立ち上げること自体が価値がある体験となる新規事業を取り巻く関連部署は、全面的に応援する体制をとることを経営トップは指示しなければなりません。どうしても新規事業のメンバーからは毎日仕事が回って忙しい既存部隊に手間をかけることや応援をもらうことは気が引けます。だからこそ、ベースの環境を動きやすいものとする意識を持つことが重要です。新規事業以前の社内調整に手間取って、なかなか立ち上がらないということが現実に多いことを知りましょう。

5)100%の成功を狙わない
事業の立ち上げ準備に取り組む中で気をつけないといけない事は、慎重になって100%の成功が見込めないとスタートができないというようなムードをトップが作らないということが重要です。プロのベンチャーキャピタル会社が新規事業に投資する場合でも10社に1社当ればよいというのが実態です。だか
らこそ、慎重になりすぎてチャンスを逃すことのリスクの方が事業を進めるリスクよりも大きいかもしれないということを知ることが重要です。また成長性が見込める新規事業の場合には100%の準備は元々ありえないはずです。

  • 作成:2010-07-07 (水) - 岡 聡コンサルタントブログ
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