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ドキドキを提供し、ドキドキを体験する

最近、お付き合い先の企業でお話し、自分も含めて実践しようとしているもののひとつに「ドキドキを提供し、ドキドキを体験する」というコンセプトがあります。これは1)世の中には当たり前のようにモノと店が溢れる一見豊かな国に日本はなってしまったこと、2)ワクワクを提供することが繁盛化の重要な切り口であるが一足飛びにワクワクの提供にはいかないということがわかったこと、に気がついたからです。ワクワクドキドキと二つ一緒に表現されることが多い言葉たちですが実はその意味はまったく別のものです。辞書をみてみると、ワクワクとは「期待または心配などで、心が落ち着かず胸が騒ぐさま」であり、ドキドキとは「不安・恐怖・驚きなどで心臓の動悸が速くなるさま」とあります。私はこのような時代でも常にワクワクを提供し続けることに真剣に取り組む企業こそが持続的、そして継続的な企業成長を実現できると信じています。もちろんその後押しをするコンサルタントとしても常にクライアントである企業にワクワク感を感じさせる提案を行い続けなければなりません。決してネタ切れ感を感じさせてはいけないわけです。お客様にワクワク感を提供する企業になるためには幹部と社員が仕事に対してワクワク取り組んでいるということがまずは必須条件になります。ところが最近、この実践をしてみてもらっている企業を見ますと少々手順を踏まないといけないし、可笑しなことになるなと感じるのです。要はワクワク感を提供していくために、「上げ上げ」「できるできる」「絶好調」というようなポジティブ・ワードは最近の若者にも受けがよく、理解度や共感度もすぐに高まり、挑戦しようということになるのですが、どうもバブル経済以後のゆとり教育世代の若者は、保守的思考が底辺に根付いており、ワクワクには前向きなのですが、その前段階のドキドキは避ける傾向にあるという問題があるということです。

ワクワクの段階は岡流に考えると次のように考えられます。
1)何も知らない状態
2)その存在を知り怖いと思う状態
3)それでもいつかはと思う状態
4)ドキドキしながらやってみようと思う状態
5)ワクワクしながらまたやろうと思う状態

つまり、怖いと思うこと、ドキドキすることに勇気を出して挑戦し、その結果大きな充実感を感じ、またやって行こう、続けていこうと思うことにより形づけられていくように思うのですが、最近のゆとり世代は、怖いと思うことやドキドキすることを無意識のうちに避ける傾向があるようなのです。これは海外旅行に興味がない。ベンチャー企業以上に大手企業・公務員への就職志向などにもつながると思うのですが、要は口では「お客様をワクワクさせるような自分や企業作りをやりたいです」と簡単に言うものの、自分自身がドキドキする挑戦や体験をあまりしたことがなく「本当のワクワク」とは何かを知らず漠然とした「楽しいことしたい思考」が強い人が多いということです。つまりドキドキハラハラや困ってお腹が痛くなるような経験はしたくないのだけれど、ワクワクには憧れているというような状態です。これはちょっと困ります。本来は自分でも最初はドキドキしていたことに勇気を出して挑戦してみたら、大きな喜びややりがいを感じることができた。だから周囲の人にも同じように新しいことにも全て前向きに挑戦しようと言い続けることが大切なのだということなのです。内向きでいるだけでは人間は成長しません。多くの人と関わり、多くの事を体験する中で人は成長するものです。だからこそワクワクを提供する会社になろうとするなら、常に常識を疑い、常識を超える挑戦にドキドキしながら勇気をもって立ち向かうという体質を身に付けることが重要なのです。

自分自身と私の近くにいる若者には、もっとダイレクトにお話をしています。「恋に恋するな。ワクワクではだめだ。まずはワクワクの前にドキドキへ挑戦しよう!」と。

  • 作成:2010-08-31 (火) - 岡 聡コンサルタントブログ
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