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twitterとiPadで感じること

経営者や企業を志す人向けにtwitterに関しての講演をやってくれと依頼されて講演を行いました。私自身、約一年間つぶやき続けてきて感じること、わかったこと等を一時間半お話しました。参加者は様々でご高齢の方も多かったのですが講演の感想はおおむね好評のようでした。

twitterは数年前のブログと同様、一気に盛り上がり日本では今年大ブームになりました。このマイクロブログサービスの面白いところはtwitter本体の正規のサイトは登録時には訪問せざるをえないものの、通常はサードパーティの無料クライアントソフトやアプリで利用する方が圧倒的に便利で多いということです。正規のtwitterサービスはまさに無料=フリーの状況なわけです。もちろん広告枠などの販売などもありますが、どちらかというとサードパーティのソフトやアプリなどの方が有料サービスや有料広告枠が広いぐらいです。利用者増に伴いサーバーの増設やサービスの維持運営にコストがかかりますから、やがては利益をもとめた事業展開がなされていくはずなのですが、立ち上げ時点では直接的な収益源を埋め込まず、利用者への利便性提供と使いやすいプラットフォームづくりにまい進していたのです。この当たりの発想はなかなか日本人には理解しにくいことかもしれません。この当たりが原因の一つにもなっているのだろうと思いますが、当初収益源もなくスタートしているサービスなので懇切丁寧なシステム利用のマニュアルがないのです。基本的な使い方だけ提供して自分で使ってみて、わからないことがあればネットで聞きましょう。そして教えあいましょうというスタイルになっています。一昔前のパッケージソフトに分厚いマニュアルがついていたのと比較するとその身軽さは雲泥の差です。だからパソコンやインターネット、マニュアル操作に慣れた人、初心者にはtwitterがどんなサービスなのか、どういう使い方をすれば良いのか見通しがつきません。基本的に自分で使ってみて色々使い方、関連ソフトを関連していき世界を膨らませていきましょうということになっているのです。

twitterと違いiPadは最初から考え抜かれたビジネスモデルを持つサービスですが、これもiPhonと同様、マニュアルは一切販売されたハードに付属していません。こちらは直感的に理解しやすいように配置されたアプリのボタンをタップすることによって慣れていく。わからないことは自分で検索して調べるというような流れになっています。アプリに関しては認証が必要とはなりますがどんどん自由に開発していき、そのアプリを販売したり、広告入りで公開することで利益をお互い獲得しましょうというようになっており、さながらアフィリエイトのように個人や中小企業でも収益を上げられる環境を提供して自らのビジネスを自己増殖的に拡大していっているわけです。そういう部分を積極的にするかわりにマニュアルなどは最小限にとどめて無駄なコストはかけないわけです。

どちらもマニュアルがついていないため、自分で使って、自分で活用法を考えるという知的作業に取り組まなければならないのです。これはかなり好奇心を書きたて想像力、創造力を高めます。開発者や売り手が意図した使い方に終わってしまうサービスでは継続的な発展や成長は難しいのです。開発者や売り手が想定した使い方以上の使い方ができる余力を持たせ、あとは利用者と共に使い方を共同開発していく形。売り手と使い手が一体化して共同作業で利用者を拡大する仕組み。このような取り組みがますます今後ビジネスの主流になることは間違いありません。そういう時代にマニュアル通りの使い方、思考を行う人間はどんどん時代についていけなくなるのではないかと思います。時代に取り残されないためにもオープンで自由な環境に積極的に入っていき知的創造活動力を高めて生きたいものです。

  • 作成:2010-12-21 (火) - 岡 聡コンサルタントブログ
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