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最善の判断をどう行うか

私はクライアント企業によく「同じ状況でも前向きに考える人と後ろ向きに考える人がいる。できれば一歩前に出る姿勢を持つように心がけた方が良いですよ。」と話します。さらにもう少し詳しく言うと、前向き・後ろ向き以前に何も気づかない、何も感じない人もいるぐらいだから、一つの現象においても、最善の判断ができる人、まあまあ良い判断ができる人、可も無く付加もない当たり前の判断しかできない人、少し問題となる判断をしてしまう人、かなり問題となる判断をしてしまう人というように分かれてしまうことを頭に入れておかないといけないということなのです。判断の先には判断に基づき正確に動ける人とそうでない人がいるわけですから業績も差が出てあたり前と言えばあがり前なのです。同じ業界で同じような経営規模の会社でも業績が良い会社と業績が悪い会社が出てきてしまいわけですし、同じ新入社員で同じチームに配属されても何年かで業績に差が出てくるようになるのです。

船井総研は昨年からスポーツドクターの辻秀一先生のフロー理論を勉強しています。このフロー理論とは心が揺らいだり、とらわれたりしていると、最高の一撃を打ち出すことができるはずはないのだから、どんな瞬間にでも揺らがず、とらわれず、最善の判断と行動が行えるように訓練していきましょうという理論です。その骨子は自分の心の状態=感情をチェックし、心を最高にご機嫌な状態に変化させることができれば、行動も最高によい行動にすることができ、当然パフォーマンスをあげることができるというものです。この理論は船井流の過去オール善、力相応、プラス発想、包み込みなどの理論との親和性が高く、船井総研のコンサルタントの力の向上に即つながるということ、社内の能力アップだけではなく、クライアントの業績向上に向けての組織力アップにも大いに利用できるということで多くのコンサルタントが自費で研修を受けているのです。

スポーツの世界ではゴルフで一度バンカーに入れただけで動揺してしまう人もいれば、バンカーに入っても平然と最高のリカバリーショットを打てる人もいます。その差を生み出している心の状態を知り、ライフスキル脳を利用して心のコントロールを行い最高のパフォーマンスを生み出すためにフロー理論をスポーツ界ではどんどん研究しているわけです。バンカーにボールが飛び込んでも失敗するのではという恐怖を発生させないようにしてボールを出すことだけに集中する脳の力をつけるわけです。

企業においての活用も進みだしていますが、スポーツ界での活用ほどは進んでいません。その原因はスポーツでは一つの行動ごとにはっきりと結果が出て審判やファンに評価されるのに、ビジネスの世界では案外評価が曖昧になっており、失敗が減給や首に直接つながっていないからだと辻先生は言います。確かにどんぶり勘定で結果よければ全て良しの感覚もあります。

しかし厳しい環境の中、ますます競争が激化する日本のビジネスの世界では、経営者もビジネスマンもかなり追い込まれた環境となるケースも少なくなりません。その瞬間、瞬間に最善の判断を行い修羅場を乗り切る。そのためにライフスキル脳をトレーニングして心ウキウキしながら課題解決に取り組めたら素晴らしいことだと思います。我々船井総研がグレートカンパニーと評する会社の多くは実際にそういう経営に取り組んでいます。強い揺らぎの無い心を身につけたい方はフロー理論を学ばれることも効果が高いと思います。

  • 作成:2011-01-25 (火) - 岡 聡コンサルタントブログ
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