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震災後、九州新幹線・博多阪急は・・・

東日本大震災はビジネスに大きな影響を与えましたが、その影響を遠隔地なのにまともに受けたのが九州新幹線でした。沿線の生活者が多数出演した開業のテレビCMが国際的な賞を受賞したことが話題になりましたが開業から日本中が混乱と自粛に見舞われ、全くもって不運なスタートとなったわけです。

一足早く開業した駅ビルの博多阪急と共にその動向がとても気になっていましたが、ようやく博多阪急を見学し九州新幹線の終着点である鹿児島中央まで真新しい新幹線に乗車する機会を得ましたので報告したいと思います。すでに数字でも発表があったように九州新幹線の全線開業は不運なスタートであったにも関わらず好調な出足を見せています。博多~熊本間の利用者数は、3月の126%、4月は134%、5月142%と140%前後の数値を上げています。実際に博多から鹿児島中央までの乗車も1時間半で到着と、あっと言う間の感覚です。この好調を背景に3月2日に開業した博多駅の商業施設JR博多シティの中核施設の一つである博多阪急も開業3ヶ月で予定の約1.1倍である110億円の売上高を計上しています。

博多駅ビルの建替え前は株式会社博多井筒屋がベタな百貨店経営を続けており、大阪一の生活提案型百貨店である阪急のMDが九州でどう評価されるかが心配されましたが無難なスタートとなったようです。梅田の阪急本店よりは幾分肩の力を抜き、商品、ブランドともに絞り込んだ展開を見せている博多阪急です。九州の核となる駅ビルという好立地を制した阪急ですが、駅ビルという特殊な構造をうまく処理し、ホームをビル2階に包み込んでしまったおかげで百貨店部分は使いやすい標準の四角形型となっています。この部分の構造的有利さや肩の力を抜いたMDはJR大阪三越伊勢丹以上に評価されると思います。JR大阪三越伊勢丹はしばらく苦戦が続くと思われますが、博多は阪急がじわりじわり勢力を伸ばし、天神地区の地盤低下が始まっていくと思われます。

好調な博多阪急ですが、実はJR博多シティで注目すべきはアミュプラザ博多です。JR系の専門店ビルのレベル向上が久しい昨今ですが、JR九州が開発したアミュプラザのレベルも相当高く、博多阪急を平場とした専門店街という雰囲気です。特に駅ビル立地を生かした飲食店街と雑貨テナントの配置がうまく好調が予想されます。大阪駅でも感じられましたが、JR系駅ビルの専門店リーシング、テナント配置のレベル向上が最近著しく向上してきており、この部分も既存百貨店の不調に直結しているように思われます。鉄道系企業は旅客収入以外の収入増を目指し、駅ビル、駅周辺の開発にとても熱心ですがJR系企業がグンと抜き出た状況になってきており、一つの流通企業勢力としてチェックし続けないといけない存在になってきていると思われます。

  • 作成:2011-07-02 (土) - 岡 聡コンサルタントブログ
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