伸び悩んでいる会社、不振な会社を分析した時、共通して「迷っているなぁ」と感じます。組織はリーダーで99%決まりますから経営トップが迷えば、組織が沈滞して当たり前です。今後の世界経済を考えるとき、先進国、新興国他問わずその中の勝ち組企業対、先進国、新興国他問わずの負け組み企業の図式になることは明らかです。今、急成長している企業は迷いの無い投資と事業展開にまい進しています。では、なぜ迷うのか。それは決断する勇気の前に、どう考え判断して決断するかということが不明確な思考を続けているからです。今回は迷いを振り払うために効果的な3つの質問を考えてみます。
1つめの質問は①低価格で攻めるのか、②価格競争に身を投げ出さずあくまでも自分たちの考える適正価格で攻めるのかを決めるということです。2つめの質問は①事業ドメイン、営業エリア、商品の展開幅、企業規模などにおいて拡大志向を持つのか、②事業展開をむやみに広げることなく足元を固めることに集中し狭い領域の勝者を目指すのかを決めるということです。そして3つめの質問は①自分たちが本当にやりたいことをやり続けるために攻めるのか、②自分たちが本当にやりたいことをやり続けるために守るのかということです。これらはマーケティング戦略において基本的な発想と思うのですが、経営トップや幹部が決断するときに考慮されていないことが案外多いのです。今、1つめの質問に答えられない企業はとても難しくなってきているはずです。中途半端な特徴のない価格で製品を市場に押し出すことになって、予想通り売上はかんばしくないという状況に陥るのです。この質問を突き詰めると「驚きの低価格商品」で攻めるか、必要に応じて「驚きの高価格商品」で攻めるかを決めることに繋がります。驚きの低価格は原料や資材の根本的な調達から加工販売までの仕組みの全面的見直しが必然となり、驚きの高価格は買い手が十分納得する丁寧な物づくり、上質なものづくりが前提となります。そしてその上で日本一、世界一レベルの最高の商品を提供できうる会社であるというアピールと認知が必要でしょう。マーケティング調査と称して顧客に受ける価格や商品の探索ばかりを続け、シンプルな3つの質問に答えられない企業はこれから生き残れないと思います。
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- 迷いを振り払う3つの質問 2013-13 from 経営コンサルタント 岡 聡