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若者の条件、若い企業の条件

多くの企業で新年度が始まって約1ヶ月、今年もたくさんの新入社員が入社きたことだと思います。

われわれ船井総研にもフレッシュな新入社員がたくさん入ってきました。とても嬉しいことです。入社時の研修も終了し職場に配属されてきた彼ら、彼女らは年齢にもよりますが、ほぼ小学校入学前後にはバブルが崩壊し、高度経済成長や狂乱物価、高金利の記憶がまったくない世代です。私は60年生まれで高度成長や大阪の万博などに胸踊った世代なので今の中国の国民などの感覚がわかります。国が成長している実感と働けば働いただけ暮らしレベルが向上していくのだと納得できた時代でした。ところが今年入社組みは、経済が失速し、たくさんの企業が破綻しインフレの記憶は一度もないという世代なのです。

そのような環境で就職難を勝ち抜いて入社してきた方々ですから、保守的傾向をみせたり、肉食になろうとしても”肉”があまり手に入らなかったせいなのか草食系的性格になってしまったのも仕方ないのかもしれません。ただ格差社会化がすすむグローバル・ジャングル(ドル終焉の書籍の中で浜矩子さんが創った造語)の中ではちょっと危惧するシーンが多いと思うのは年長者の考えすぎなのでしょうか。

それは、
1)前向きな発言をしようとはするが、行動は極めて慎重
2)前向きな発言の世界観や視野が狭く極めて目先主義
3)消費に関して貪欲ではない

先がなかなか見えない時代だからなのか、足元堅実という風潮に思えるのです。ですが上記に対しては以下のように思うのです。

1)前向きさを発言する前にまず良いと思うことをやってみよう
2)目先よりも長期の視点。何が自分にとって本当に必要なことなのかを考え、より多くの人や物、事から学ぼう
3)消費しないと、これから何を生産すべきかわからない。一度使ってみて、体験してみて自分自信で価値を判断しよう

長くコンサルタントを続けていると、企業活動というのは商品を販売して利益を上げる活動ととらえるよりも、毎日の商いを通じて、よい評判と信用を勝ち取り続ける活動。報酬というものは時間を切り売りして、労働した対価としていただくものととらえるよりも、自分が生み出した付加価値(人を喜ばせたり、楽しくさせたり、楽にさせたり、悩みを解決したりすることへのお礼や報酬)としてとらえる方がよく、仕事自体も、多様な経験や多様な考え方を知る機会を与えてくれ、自信をつけさせてくれるものとしてとらえる方が良いと整理がつくようになりました。

人間にも、そして企業にもその時代、その時代の役割と責任があるものです。その役割と責任という負荷、プレッシャーに負けないだけの具体的なスキルと自信を身に付けなければそれ以降を楽しく生きていくことはできないはずなのです。フラット化して1つにつながって未知の世界グローバル・ジャングルの中でも楽しく前向きに生きているために、若者や若い企業にはもっと行動的に新しい知識、新しい経験を積極的に積んでもらいたいと願うばかりです。致命的な打撃を受けないなら、少々の失敗は若者の特権として多めにみてもらえます。成功を勝ち取るにはたくさんの試行錯誤や失敗が必要であるはずです。先が見えない時代だからこそ中小や若物、若い企業にもチャンスがあるはずなのです。

このようなことを五月病という言葉が今も生きる季節になぜか考えてしまうのです。五月病のない人生、五月病の人間がでない会社をつくりたいものです。

  • 作成:2010-05-06 (木) - 岡 聡コンサルタントブログ
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